ある日のドッグラン。
言っても仕方ないとは判ってるが、夏は暑い。いつも行くドッグランは日差しを遮る開閉式のシートが屋根を覆っているが、それでも暑い。ベンチに座っているともっさもさの毛皮を着込んだこまが膝に乗っかって「撫でてなでてー!」と擦り寄ってくるので、泣きたくなるほど暑い。
私の視界。暑い。
先日、ワクチン接種とフィラリアの薬服用を終えた鈴蘭もついにドッグランデビューした。デビュー当日は大変な雨の日だったが、何一つ臆することなく平気で泥んこになって遊んでいた。別の日、他のわんちゃんがいっぱいいる中に放した時も、何のためらいもなく一人で広場を歩き回って楽しんでいた様子。うーん、根性座ってんなー。
えへー、たのしー。
自宅では鈴蘭を無視するか怒ってるかのこまだけど、ドッグランではそばをちょろちょろされても怒らない。
「兄ちゃん、これなーに?」「草」
ナイトは初対面のシュナウザーに媚売るのに忙しい。精一杯姿勢を低くして尻まで振って、口元を舐めてハラを出す、恥ずかしいばかりの低姿勢。
「ホラホラー、ボクを見てー、大好きだいすきー。」「…」
平日あまり体を動かせない分、週末は思い思いに楽しむ犬たち。楽しみ方はそれぞれだけど、どうやら鈴蘭も含めてみんなドッグランが大好きらしい。明日は留守番だけど、明後日また出掛けようね、犬たち。