もう少しうまく立ち回ろう。

昨日、d店でツメきりしていただいた後、ナイトは大層へこたれて戻ってきた。どよ〜んとした顔、「ボク、可哀想なの」とアピールする目。床におろしてやっても全然嬉しそうじゃない。いっつもチヤホヤしてもらえてしっぽぶりぶりな、生まれ育った場所だと言うのにね。


さらに昨日はナイトにとって不幸なことに、年に1度の健康診断の日であった。d店では、毎月、その月に生まれた仔たちの誕生会と、動物病院の先生をお招きしての健康診断をやっているのだが、12月生まれのナイトの場合は、誕生会はクリスマス会とあわせて行い、健康診断は1月の誕生会にあわせて行うことになっているんである。


健康診断といっても、診察台に乗せられて体重を量って、骨格、歯、耳の様子を見たりするくらいで、決して痛い思いをすることはない。だけど診察を受けている間中、耳はぺったり、動きは鈍く、尻尾は下がりっぱなしでいかにもビクビクしている。「助けてー、ボク可哀想なのー」と全身でアピール。ところが先生はにやにやしながら、「この仔は随分神妙な顔をしているけど、心音はまったく普通だね。全然緊張してないよ」と暴露してくれた。

え、バレた?
その後いつも行くドッグランで、およそ半年振りになる躾教室を受けてきたんだけど、そこでもしばらくすると手足を丸めて地面にうずくまり、ぶるぶると体を震わせはじめた。目はまたしても「ボク、可哀想なの!可哀相でしょ!」と訴えている。

耳までめくれちゃったよ。
いかにも可哀想な風を演じてはいるが、具合が悪いわけじゃないことは直前の健康診断でもバレバレである。でも練習に嫌気がさしていることは確かだ。そろそろ潮時かな、というところまで練習して「終わりっ!」と声をかけると、とたんに尻尾ぴーん!耳ぴーん!元気ハツラツ!で駆け出した。


何て判りやすいヤツだ。つーか、いくら上手に演技してみても、それじゃバレバレで熱演が台無しだぞ、ナイト君。

「可哀相なフリをするといいんだよ」「今度試してみるよ」
【追記】
一緒に健康診断を受けてきたこまは、「この仔は今日一番のビビリ具合だね。心臓もドキドキいっているよ」と先生にお墨付きを頂いた。まるで対照的な兄弟だ。