小さいときから、留守番中のこまはケージの中で大人しく過ごしていることが多かったように思う。私が帰宅した時に毛布が乱れていることもなかったし、玩具を入れておいたとしても遊んだ形跡はなかったし。それに対してナイトは自分の毛布を引っかきまわすだけでなく隣のこまのケージの毛布まで自分のケージに引っ張り込んだりもしてたし、それだけでは飽き足らず自分のクレートをがりがりがりがり齧ったりしていた様子。それでもどちらもケージから脱走するような事は一度もなかった。おい鈴蘭、聞いてんのか。


鈴蘭は、ウチにやってきて早々のうちに「クレートに飛び乗ってケージから脱出する」事を覚えてしまったし、脱出防止用に天井が取り付けられてからは、クレートに貼ってあった「LIVE ANIMALS」のシールを引っぺがしたりナイトとは比較にならないほど激しくクレートを齧ったり、いたずらぶりは兄たちをはるかに凌駕している。ま、自分のハウスなんだから何したっていいけどさ。


そうこうするうちにコイツはケージの扉を閉めたあとに差し込む金具2つまでも(鎖ごと)齧って破壊してしまった。まさか檻本体を齧って壊すことはないだろうけれどもしかしたら自分で留め金を抜いて脱出できるようになってしまうんじゃないか、そんな風に思っていた矢先の、先週の脱走劇だった。うーん、悪貨は良貨を駆逐する。いや全く違うから。


で、この週末に気づいたんだけど、どうも鈴蘭のヤツ、自分が脱走しただけじゃなくてナイトまで共犯に仕立てようと画策していたようだ。

状況証拠。
鈴蘭が齧りとったと思われる、ナイトのケージの扉の留め金。幸いにと言うべきか、齧られたのは施錠には使っていなかったほうの留め金で、実際に施錠していた方の留め金は無事だったために、ナイトを脱獄させるのは未遂に終わった様子。


この留め金の残骸が私のベッドの上で発見されたというのがまた腹立たしいやらおかしいやら。ガリガリやって取り外した後、嬉々としてベッドによじ登り、そこでくつろぎながら検分している様子が目に浮かぶようじゃないか。あぁ何てやつ。