先月の末から帰宅が遅い日が続いている。金曜日は23時過ぎだった。


待ちくたびれて寝ぼけ気味の犬たちに吠えられながら明かりを点け、入れ替わり立ち代りおしっこをする犬たちの隙を突いてペットシーツを取替え、食餌をやって遊んでやって、気づいたら1時近く。ナイトと鈴蘭を再びハウスさせてからベッドに倒れこんだ。


明かりを消してしまうと、それまでおもちゃをくわえて私の後をついてまわっていたこまも「今日は遊んでくれそうにないや」と諦める。だけど目が冴えているんだろう、そのまま真っ暗な部屋の中をのしのしと歩き回っている気配がする。しばらくすると私の掛け布団をぐいぐい引っ張って床に落とそうとする。取られてなるものかと負けずに引っ張り返すと、今度はベッドに飛び乗って、自分が引きずりおろした布団を引っ張り上げようとする。そしてこんもりと盛り上げた布団の山にまたがり、全力でのマウンティングを開始。しっぽの先が顔をなで、むずがゆいったらありゃしない。


こまは退屈な時にこんな風に独りでマウンティングで遊ぶことがある。子供の頃はパペットが相手だったけれど、小さなクッション、大きなクッション、丸めたタオルケットそして布団と、次第に大物を相手にするようになった。だらしない布団の小山の頂上にしがみついてカクカクと腰を振り続けるこまの姿はまさに目を覆うばかりの光景。ましてその布団の下で私が寝ようとしているとなれば情けなさもひとしおである。とは言え、長時間の留守番が直接の動機であるならば、私が文句を言えようはずもない。気の済むまでカクカクやってくれればそれでいいさ。


ちなみにナイトと鈴蘭は、遊びたいよりもさっさと寝たい様子。宵っぱりの兄と違って規則正しい生活習慣が身についているらしい。大いに結構なことである。今後もその調子で頼みたい。