シャンプーしていることからも判るように、ナイトの足はもうほとんど良くなっている。

もういたくない。
化膿していた部分の毛ははげてしまったけど、もう大丈夫。かさぶたもないし薬も塗ってない。というより、かさぶたははがれたし薬は塗れなくなったというのが正しい。


先週、かなりよくなったとは言えまだまだ薬を塗り続けていたナイトは、薬を舐めとってしまわないように桜の花のようなエリザベスカラーをつけていた。だけど、カラー装着のままプロレスをするとこまが怪我をするかもしれないので、私が自宅にいる時はカラーを外していた。


出かけるとき、寝るとき、私がカラーを手に「ナイト君、おいで」と声をかけると、ナイトはおしりをぷりぷり振りながらやってきて、おとなしくカラーを巻かせてくれた。ピンクの襟巻きをつけたナイト君が、何だかずっごく得意そうに見えたのは気のせいではないだろう。多分、こまはカラーをつける事で思いっきりへこむタイプだと思う。それに大してナイトはまるで鎧でも装着したとでも思うのか、全くの平気の平左。この一点においては、ナイトはこまよりも飼い主孝行な犬だなぁ、とつくづく感謝してたんだけど。


が、ある日帰宅してみるとナイトのケージにはばらばらに破壊されたエリザベスカラーが散らばっていて、あわてて指の状態を調べたらこれもキレイにかさぶたがはがされていたという次第。


平気な顔をしててもやっぱりイヤだったのかなぁ、とは思えない。多分あんまりにも私の帰宅が遅くなって、退屈が高じての結果だろう。気になるのは「一体どうやってカラーを外したのか」ということ。何にしてもこれでカラーは無くなってしまったわけで、従って薬もぬれなくなってしまったという事だ。この勝負、ナイト君の判定勝ちかもしれない。