うん、見かけどおり。

見かけどおりに繊細な私である。私のガラスの神経をどうやって刺激から守るか、日夜神経をすり減らしている。だけど世の中地雷ばっかりだ。先日電車で読む本を買おうと思ってうろうろしていた時も、以下のような罠が私を待ち受けていた。善良なベストセラーの顔しやがって、なんて油断ならない連中だ。


【注意】ネタバレというほどでもないのですが、多少内容に関わる記載があります。かまわないよという方は、空白部分を選択すれば読むことができます。

  • ダン・ブラウン「デセプション・ポイント」:ダヴィンチ・コードはそれほど面白いと思わなかったが、暇つぶしとしては上等の本であった*1。で、同じ作者だからこの本もいいだろうと思って手に取ってみたが、冒頭の数ページでもうダメ。だっていきなり犬ゾリが謎の組織にヘリから落とされるんだよ。単なる導入のワンシーンだとは思うけど、神経の細い私には刺激が強すぎる。
  • 乃南アサ「凍える牙」:読んでないので正確なことは判らないけど、タイトル&解説でピンときてしまった。きっと犬が出てくるぞ。そして最後は問題が解決するんだけど犬は死んでしまうとか、かわいそうな事になるんだろう。ダメダメ、却下。
  • 横山秀夫クライマーズ・ハイ」:コレは買って読んだ。骨太で読み応えあって面白い本であった。が、中盤の、老犬と散歩をする老人の描写でお蔵入り決定。老いた愛犬と同じ速度で歩き、排泄もままならない犬にそっと寄り添う老人。書いてて涙出てきた。くそー、二度と読めなくなったじゃないか。
  • 斉藤政喜シェルパ斉藤の犬と旅に出よう」:明るいタイトルだが騙されないぞ。題名から察するに、犬を連れて各地の山を登ったり降りたりしている人と犬との随筆なんだろう。その中に犬との哀しい思い出が含まれていないと誰が言い切れるのであろうか。基本的に明るい内容であればあるほど、切ない話は身にしみる。コレもダメだ。


自分でもバカみたいだとは思うんだけどね。こんなだから「盲導犬クイール」とか「白い犬とワルツを」なんて見れる訳がない。もし夫がDVDを借りてきたりしたら烈火のごとく怒り狂うだろう。韓流ドラマよりも我慢できない。繊細というよりはココロの狭い私である。

*1:悪口ではない。