血統書があれば

ナイトの実家*1ドッグカフェでもあるので、2〜3週間に一度のペースでお邪魔している。


ここへ行くと、こまは平素にも増して愛想なく座っているだけである。まぁ仕方ない。だってこまにとっては「爪を切られるところ」「ナイトが来たお陰で自分が一人っ子でなくなった場所」という事なんだろうし。


一方のナイトは嬉しさビッグバンで、お店に入ったとたんあっという間にどこかに消えてしまう。
お店の方もナイトのことを可愛がってくれていているもんだから、みんなにちやほやされたナイトはぶぅりぶぅりと尻まで振って、まったくもう、飼い主のほうが恥ずかしくなる位である。


ナイトと一緒に生まれた兄弟は、一頭だけお店に残り、後は県外にもらわれていったとのこと。
お父さんお母さんとも、同時期に生まれ一緒に育った他の犬達とも、いつもで会えるという訳ではないんだけど、やっぱりここはナイトにとって大好きな、生まれ育った場所なんだな〜と思う*2


こまは、というと。
街中の小さなペットショップで、血統書なし+育ちすぎ(生後5ヶ月)ということで超お買い得価格で売られていたやつだった。
同じケージに入れられていた別のパピー(マルチーズか何か)のほうは、積極的に寄ってきて指をペロペロと舐めてくれたのに、こまはその様子をちょっと眺め、それからようやく自分も近寄ってきて指を舐めたりしたものだった。
我が家に連れて帰る道すがら、こまは私に抱かれたまましきりに大あくびをしていたなぁ・・・。緊張していたんだ、という事が今だったら判る。


こまのお母さんはどんな犬だったんだろう。お父さんは?こまのように体が大きかったのかな。
「この仔は一人っ子ですよ」とお店の人は言っていたけど、同じお母さんから生まれた別の兄弟はどんな仔だったのかな。
やっぱりマズルが長いのかな。アイライン引いてるのかな。しっぽはふさふさで立派なのかな。レッドかな、それともクリーム?


あどけないこま。


ナイト君、キミには素敵な実家があって、みんなに可愛がってもらって、ホントに嬉しそうで幸せそうで、泣けてくる位本当に良かった。


生死も居場所も判らないこまの身内のことを考える度、「こまはいい子ですよ!ホントに可愛い子ですよ!こんな素敵な子を、何とかして貴方達に会わせてあげたいですよ!」と、つい涙ぐみそうになるんである。


 得意そうなボク。

*1:ブリーダーです。

*2:お店ではMシュナウザーもブリーディングしているが、先日ドッグランで初対面のシュナウザーに会った時のナイトの反応はすごかった。「パパ!」とか「兄ちゃん!!」とか言わんばかりの喜びっぷりで、スタッフの方もさぞ呆れたであろう。